株をやってみたいんじゃけど、値動きはストレス溜まりそうじゃし、景気も悪いけんいつ買やあいいんか…
この記事はこういった方の疑問にお答えするため書いています。
こんにちは!最近寒くてトイレに行く回数がめっきり増えているマナビヤ(@fab5_japan)です♪
突然ですが皆さんは値動きや景気に左右されない投資法があるっていうのは知ってますか?
いやいやいやいや、投資の世界って大暴落とかしょっちゅう来るし、左右されないなんてそんな…
まあ、ほとんどの方が普通はこのように考えると思います。
でも、実は信用取引というものを組み合わせると、相場に左右されずに株を取引することができるんです。
それでは、どうすれば突然の大暴落などのような、激しい相場に左右されない方法があるのか説明していきますね。
相場に全く左右されないで利益を出す方法
通常、現物株で利益を出そうと思ったら、安いところで買って高いところで売るといった方法しかありませんよね?
この仕組みについては、こちらの記事で説明していますので、興味のある方はご覧ください。

しかし相場に左右されない取引手法というのは、現物買いとは違い、いくつかのパターンがあります。
えっ?株って値上がり益で儲けるもんじゃないの?
それが実は違うんですよね。
今回はその中でも「サヤ取り」というものについて説明していくんですけど、まずはその基本とも言える「世界3大利殖」について簡単に説明していこうと思います。
世界3大利殖とはなんぞや
世界3大利殖というのは「サヤ取り」「サヤすべり取り」「オプションの売り」のことを言います。
「サヤすべり取り」と「オプションの売り」につきましては、またいつか機会があれば説明するので、今回の説明では省かせていただきます。
ちょっと何言ってるか分からないけど、はい。
サヤ取りについて
それじゃあまずは、サヤ取りについて詳しく説明していきますね。
サヤ取りというのは、まったく異なる2つの銘柄をペアのワンセットと考えて、A株は買いポジション、B株は売りポジションというふうに構成します。
これはいわゆるクロス取引などと同じような両建ての形になりますが、クロス取引とは違って2つの銘柄はまったく異なるので、その値動きがロックされるというわけではありません。
なるほど、確実に勝てるというわけじゃないんじゃね。
それじゃあなぜ、このような手間なことをするのか。
例えば、日経平均株価が大暴落となった場合って、買いポジションのA株はもちろん大損失を出してしまいますよね。
しかし、このサヤ取り手法を使うことで、売りポジションであるB株では逆に利益が出ています。
売りの場合は、買いとは逆にエントリーした価格より値段が下がると、利益が出る仕組みになっている。
こうすることによって、結果的に損失を抑えることができたり、逆に利益を出したりすることができるんです。
利益が出る仕組み
サヤ取りがどのようなものかっていうのは上の説明で理解できましたね。
それでは次に、どのようにして利益を出していくのか説明していきます。
先ほども説明しましたが、株を「買い」ポジションから入った場合、自分が買った価格よりさらに高くなったところで売れば利益を出すことが出来ますよね。
それとは逆に「売り」ポジションから入った場合、売りでエントリーした価格より低いところで買い戻すことができれば利益を出すことができます。
え~と…買いの場合は、安いところで買って高いところで売る…
売りの場合は、高いところで売って安いところで買い戻すのか…
すなわち、サヤ取りというのは「買い銘柄で出た利益と売り銘柄で出た損失の差」または「買い銘柄で出た損失と売り銘柄で出た利益の差」で儲ける手法になります。
サヤ取り手法では必ず勝てるわけではないが、大暴落や大暴騰の影響を受けない。
上げ相場だけではなく、下げ相場でも儲けるチャンスが生まれる。
具体的なやり方
それではここで、サヤトリの具体的な取引方法をデンソー(6902)とトヨタ(6201)をペアの例として説明していきましょう。
デンソーというのは元々はトヨタの開発部門ということもあり、現在もなおトヨタグループに所属しているので、株の値動きに対してもお互いに強い相関があります。
それではまず、下の図をご覧ください。

ここにデンソーとトヨタ、それぞれの購入金額を揃えた上で、株価の比較チャートを作成しました。
この図は2019年の7月1日から10月1日の期間をもとに作成したもので、青い線のチャートがデンソー、赤い線のチャートがトヨタになります。
これは先程も言ったんですが、それぞれの株価ということではなく、購入金額を合わせた上での比較になるので、それぞれの株を100万円分ずつ購入したという仮定でのチャートになりますね。
この図を見てもらったらわかると思うのですが、このように2つの銘柄というのは、ほぼ同じような値動きをしています。

しかし、この部分をよく見てください。
基本的には互いに値動きが重なっている二つの銘柄なのですが、7月の半ばから8月にかけて、この2つの銘柄は少し剥離している場所がありますよね。
この部分が、俗にいう2つの銘柄のサヤというものであり、サヤ取り投資法で儲けるチャンスになる部分です。
ふむふむ、よくわからんけどこの隙間で儲けがでるってことか…
それでは次にこの図を見てください。

このように、緑の丸の部分はサヤが閉じていて、オレンジの丸はサヤが広がっていますよね。
それじゃあ次に、この緑とオレンジの部分をポイントとして利益を得る方法を説明していきます。
サヤが開く場面で利益を得る
サヤ取りで利益を出す方法として、サヤが開く場面を狙って仕掛ける方法があります。

もう一度この図を見ながら説明していきますが、最初のサヤ閉じている部分で、デンソーの買い、トヨタの売りをエントリーします。
このタイミングでエントリーした場合、互いのサヤが開けば開くほど利益も増加していくので、ある程度利益が出たオレンジの部分で手仕舞いします。
もしこれを欲張って持ち続けてしまうと、逆にサヤが閉じてきて利益も縮小していくので注意が必要です。
なるほど、この期間だとデンソーが値上がりしているのに比べてトヨタはあまり動いていない。
暴落に対して保険をかけながら利益が出せているわけか..
サヤが閉じる場面で利益を得る

次に、先ほどとは逆に、サヤが閉じる場面を利用して、利益を得るパターンを説明していきますね。
このパターンでのエントリー箇所は、サヤが開いているオレンジの部分であり、先程とは逆に値上がりしすぎているデンソー売り、動いていないトヨタで買いを仕掛けます。
さっきのケースと反対に、この組み合わせでは、サヤが閉じれば閉じるほど利益が出るので、サヤがまた閉じたと思われる緑の部分で手仕舞いをします。
ここまでサヤ取りの利益の出し方について説明しましたが理解してもらえましたか?
このパターンでは売りのデンソーが大きく下がっているから利益が出る。
トヨタも下がってはいるけど、トヨタの損失以上にデンソーの利益が出ているから結果的に儲けがでるのか…
しかし、サヤ取りにももちろんデメリットがあり、いつでも必ず利益が出せるというわけではないんですよね。
それでは次にサヤ取りのデメリットについて説明します。
サヤ取りのデメリット
いくら相場に左右されないとは言え、サヤ取りを使えばいつでも勝てるというわけではありません。
ここでサヤ取りで負けるパターンを解説していきます。
- 突然の悪材料によって買っている銘柄が暴落した。
- 好決算など企業の好材料により売り銘柄が暴騰した。
- エントリーのタイミングを間違えた。
- それぞれの銘柄に相関がなかった。
- 権利確定日に売りを持ち越したので配当金相当額を取られた
1と2の場合
まず1と2のパターンにハマってしまうと、いくらエントリーのタイミングは合っていても大損失を被ってしまいます。
値動きの荒い小型株を扱う場合や決算を跨ぐ場合は注意が必要です。(好決算や悪い決算だった場合に株価が大きく動いてしまうため)
3 . エントリーのタイミングを間違えた場合
3のパターンでは、開くと思っていたものが閉じてしまったり、逆方向に開いてしまったりした時に起こります。
この期間においてはトヨタに対してデンソーが強かったのですが、毎回必ずこうなるという保証はありません。トヨタが強くなる場合もありますので、その時は損失を受けることになってしまいます。
逆に閉じると思ったものが更に開いてしまう場合もあります。
4 . それぞれの銘柄に相関がなかった
これは、よく調べもせずにペアを組んでしまった時におこるのですが、そもそも銘柄どうしに相関がない場合もあります。
ほとんどの銘柄は日経平均株価に連動して動いていくものなんですが、時に全然違う動きをする銘柄もあります。
僕が投資をやっている経験の中でよく覚えているものとして、東北大震災が起こった時って、もう日本は終わったんじゃないかっていうくらい全ての銘柄が大暴落したんですよね。
しかし、いろんな銘柄を見ていて、めちゃくちゃ上がってる銘柄もあったんです。
それは「不動テトラ」っていう銘柄なんですけど、何でかっていうとこの会社ってテトラポットを作ってる会社で、津波にたいする工事なんかで需要があったんだと思います。
こういった場合には相場に対するヘッジの役割りも果たせないので、サヤ取りを行うメリットは全くありませんね。
う~む。ある程度ヘッジがかかっていると言っても、何でもいいってわけじゃないんだな~
5 . 権利確定日に売りを持ち越すと配当金相当額を取られる
株って権利確定日に所有していると配当金が貰えるんですけど、売りの場合は逆に配当金相当額を支払わないといけないんですよね。
これはもう確実にそうなので、サヤ取りを行う際には売り方の権利確定日には注意してください。
買い方の場合でも配当金を支払った後に、配当落ちといって株価が下がることがあるので、どっちにしても注意が必要です。
儲かることもありますけど、こういうギャンブル的なやり方は何のメリットもないので個人的にはおすすめしません。
サヤ取りをするには
サヤ取りをするには証券会社に口座を持ち、しかも信用口座を開設しなければいけません。
証券口座を作る
空売りをするための証券会社を選ぶには、自分が空売りしたい銘柄を取り扱っているのか、金利・手数料は安いかなどをよく比較検討してください。
また信用口座を開設する際には、投資経験や投資の知識など各証券会社にて審査がありますので各ホームページ等でご確認ください。
手数料で比較
先ほども説明しましたが、主要なネット証券の信用取引手数料と金利について比較してみました。
口座開設の際にはご検討ください。


キャンペーンで比較
ネット証券会社では時期によって様々なキャンペーンを行っています。
口座開設により〇円キャッシュバックや、入金により〇円キャッシュバックというものが常にどこかで行われているので各ホームページをご確認ください。
口座開設するだけで特典が貰える場合もあるので、良いキャンペーンがあった時、すぐに取引する予定がなくてもとりあえず開設だけしておくのもいいかもしれません。
おすすめの証券会社
サヤ取りでももちろん売り方には逆日歩の危険がございます。
逆日歩のデメリットをカバーするためには一般信用銘柄の取り扱いの多い松井証券、カブドットコム証券をおすすめします。
10万円以下の現物株取引手数料が無料なのは、松井証券だけです。
まとめ
今回は「サヤ取り」という投資手法について解説しました。
銘柄ペアの選定など、初心者には少し難しい中級者向けの投資法になりますが、相場の状況に左右されずいつでも利益を得られる方法になるので、大暴落に対するストレスからは解放されます。
ヘッジをかけている分、単純に現物株を買うほど大きく稼げる方法ではありませんが、大きく負けることも少ないので安定運用や大暴落の心配を無くすという点では優秀な方法だと思います。
次回は更にこのサヤ取りを応用した手法を解説する予定ですので宜しければまたお願いします。
今日も最後までサンキューな!
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